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上手に虫歯予防をしよう【院内報R3年6月号】

6月になりました。梅雨に入ると気温の寒暖差も出ますので、体調を崩さないように気をつけて過ごしましょう。

さて、皆さんは世界で初めて歯磨きを提唱した人をご存知ですか?日本人なら馴染みのある人です。答えは…お釈迦様。あるとき、修行の中で弟子の口が臭うことが気になったお釈迦様が、戒律の一つとして口の中をきれいにすることを指導したそうです。

日本に歯磨きが伝わったのは、仏教が伝来した時。初めは僧侶の中で習慣となり、その後、公家などの上流階級が身を清める儀式として広がりました。 庶民が広く歯磨きをするようになったのは、江戸時代のことです。西洋から歯ブラシが入ってくるまでは、房楊枝と呼ばれる木の先を房状にしたもので歯を磨いていました。昔の人も、歯磨きの大切さをわかっていたのですね。

6月4日~10日は、『歯と口の健康習慣』です。皆さんも、今一度ご自分の口腔ケアを見直してみましょう。

上手に虫歯予防をしよう

お馴染みのキシリトールや、今注目のロイテリ菌を毎日の生活に取り入れて、虫歯予防効果を高めましょう!

★キシリトール

■キシリトールとは?

キシリトールとは、ソルビトールやマルチトールといった、糖アルコールという甘味炭水化物の仲間です。自然界ではイチゴなどの果物や野菜の中に含まれており、ガムなどに含まれるキシリトールは、主に白樺などから取れる成分を還元して作ったものです。キシリトールは、糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同程度の甘さがあります。キシリトールは溶ける時に熱を奪うので、口に含むとスーッと冷たい感触があります。

■どうして虫歯予防になるの?

1.虫歯の原因にならない:キシリトールは、虫歯の原因になる酸を作りません。
2.虫歯の発生、進行を防ぐ:むし歯の原因となるプラークをつきにくくし、唾液が分泌されるので歯の再石灰化を促します。さらに、むし歯菌を繁殖しやすくする栄養や酸などが得られないため、むし歯菌(ミュータンス菌)の活動を弱める働きを持っています。

■市販のガムと歯科専用のガムはどうちがうの?

市販のガムは砂糖が含まれているものが多いので成分表をチェックしましょう。歯科医院で販売している歯科専用のガムは甘味料としてキシリトールを100%使用していますので安心です。

■キシリトールガムはいつ噛めば良い?

一日4回、毎食後と就寝前に噛みましょう。時間を決めて噛むのが難しい方は、まず気がついたら噛むようにし、徐々に習慣化するのがおすすめです。

★ロイテリ菌

■ロイテリ菌とは?

人の母乳から発見された乳酸菌の一種です。WHOが定めるプロバイオティクスの条件を全て満たしており、安全で人や動物の体にとても良い働きをします。継続的に接種することで、虫歯の原因であるミュータンス菌を減らし、虫歯の予防・抑制の効果を発揮することが確認されています。ヒト由来の乳酸菌なので、高齢者から赤ちゃんまで安心して使うことができます。

■どんな効果があるの?

虫歯や歯周病の予防効果があります。さらに、ピロリ菌の抑制、免疫力の強化、腸内環境正常化、アトピー軽減、予防、赤ちゃんの夜泣きが減る、便秘・下痢の改善、などの効果があります。

■どうやって摂取するの?

タブレットやヨーグルトが販売されています。摂取をやめてしまうと効果がなくなってしまうので、毎日継続的に摂取することが大切です。

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