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子供の歯はなぜ生え変わるの?【院内報R6年5月号】

5月になり、さわやかな空を色とりどりのこいのぼりが泳ぐ季節となりました。さて、みなさんはなぜ、こいのぼりのモチーフが鯉なのかをご存じですか?

昔、中国の黄河に竜門と呼ばれる渓谷があり、この激流を登りきれた魚は霊力が宿り龍になる、と言われる『登竜門』という伝説がありました。この伝説をもとに、日本でも盛んに「鯉の滝昇り(滝登り)」の絵画が描かれるようになりました。

江戸時代の武家社会時代、武士の家に男の子が生まれると、家紋の付いた旗や幟(のぼり)を立てて祝う風習がありました。武家を見習い江戸庶民の間では、様々な困難に打ち勝って大成する立身出世の象徴「鯉」を幟にするアイデアが生まれ、こいのぼりをあげて祝う風習が広まっていったのです。こいのぼりには、様々な難関を鯉のように突破して立身出世してほしいという願いが込められているのですね。さて、子供たちがすくすくと育つためには健康な歯が不可欠です。子供のころから定期的に歯科医院へ通いましょう。

お母さんのお腹の中にいる頃から歯の元となる原基とよばれる芽のようなものができます。生後8ヶ月頃から乳歯が生え始め、3歳頃までには上下左右で20本の乳歯が全て生え揃います。乳歯がすべて生えそろうころには何でも食べられるようになり、体も発達してきます。さらに成長すると、顎骨が大きくなり、次第に乳歯の間の隙間が大きくなっていき、本数も足りなくなって咀嚼が十分に得られなくなります。顎骨の成長に伴い、顎骨に見合った大きさと本数の歯が必要になるため、乳歯から永久歯に生え変わると考えられています。

子供の歯はなぜ生え変わるの?

乳歯は永久歯を目指して伸びる?

乳歯の生えかわりが始まる6歳頃には、永久歯はあごの中で生える準備をしています。顎の中(乳歯の下)で永久歯のもとになる歯胚ができ、時間をかけて成長していきます。その後永久歯の歯冠部が完成し、歯の根の部分が作られ始めると、乳歯の根を溶かす細胞が現れ、永久歯の上にある乳歯の根が少しずつ溶かされていきます。そして乳歯はグラグラになり抜け落ち、永久歯が顔を出します。このとき、乳歯がいつまでも抜けなかったりすると、永久歯がうまく生えず、歯並びが悪くなることがあります。また、永久歯は乳歯を目指して伸びていくので、乳歯が早く抜けてしまうと永久歯が目標を.失い、本来萌出すべき位置から離れた場所に出てしまうこともあります。

大切なお子様の歯のためにできること

生え変わったばかりの永久歯の虫歯に気を付けましょう

生えてから2~3年の永久歯は「幼若(ようじゃく)永久歯」といって、歯質そのものが未成熟なので虫歯になりやすく、一度虫歯になってしまうと非常に進行が速いという特徴があります。だ液中のカルシウムなどのミネラルが少しずつ歯に入り込んでいくことで、だんだん通常の永久歯の硬さと強さになっていきますので、お子様の仕上げ磨きは、永久歯が生え揃う10~12歳位まで続けることが推奨されています。しっかりと歯磨きをして虫歯を予防しましょう。

乳歯のむし歯もきちんと治療しましょう

いずれ永久歯に生え変わるからと、むし歯の治療をしないでおくと、むし歯菌がお口の中で繁殖してしまい、やがて生えてくる永久歯がむし歯になりやすくなってしまう恐れがあります。また、乳歯のむし歯が悪化して歯根の先端にまで達すると、そこに膿が溜まり、後から生えてくる永久歯にも影響を及ぼします。乳歯の虫歯もしっかりと治療をしましょう。

歯が生えてきたら歯医者さんデビューをしましょう

できるだけ小さいころから歯医者さんへ通うと、虫歯予防ができるだけでなく、正しい歯磨きの方法がわかったり、お子様の歯の異常を早く発見することができます。また、歯医者への苦手意識もなくなります。歯が生えたら歯医者さんへお越しくださいね。

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