歯周病治療の新しい選択肢『ブルーラジカル』
〜2024年薬事承認|東北大学発の歯周病治療法〜
歯周病治療の新しい選択肢『ブルーラジカル』

歯ぐきの奥に潜む歯周病菌を、青色レーザーと過酸化水素のチカラで殺菌する新しい治療法。 東北大学が開発し、医療機器として薬事承認を取得(2024年) した、世界初の歯周病治療法です。
世界初 | 東北大学発の治療法 | 2024年薬事承認
ブルーラジカルとは
一言で言うと、「切らずに、歯ぐきの奥の細菌にアプローチできる」治療法です。

歯周病の治療は、これまで「歯石を取る」「外科手術で歯ぐきを開く」といった方法が中心でした。しかし、それでも届かない場所に細菌が残ってしまうことが、歯周病治療の大きな課題でした。
ブルーラジカルは、過酸化水素(オキシドール)と青い光(レーザー)を組み合わせることで、これまで届きにくかった歯ぐきの奥の細菌に作用する治療法です。
東北大学が開発し、医療機器として承認された世界初の歯周病治療器です。
ブルーラジカルの3つの特徴
1.歯ぐきの奥の細菌にアプローチ

歯周ポケット(歯と歯ぐきの間のすき間)の深いところまで、薬と光の働きが届きます。
2.バイオフィルムにも浸透

歯周病菌が作る「バイオフィルム(細菌の膜)」の内部にもアプローチできるよう設計されています。
3.切らない治療

歯ぐきを切り開く外科処置をせずに、歯周ポケットの奥に直接アプローチできます。
歯周病とは?
歯周病は、日本人が歯を失う最大の原因です。

歯周病は、歯を支えている歯ぐきや骨(あごの骨)に、細菌が原因で起こる病気です。日本では、成人の多くが歯周病にかかっている、またはその予備軍だと言われています。
自覚症状がほとんどない「静かに進む病気」
歯周病の怖いところは、進行してもほとんど痛みを感じないこと。「気づいたら歯がグラついていた」「家族に口臭を指摘されて初めて気づいた」というケースが少なくありません。
こんなサインがあれば、歯周病が始まっているかもしれません。
- 朝起きたとき、口の中がネバつく
- 歯磨きで血が出る
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 口臭が気になる
- 歯ぐきが下がって、歯が長く見える
- 硬いものが噛みにくい
歯周病はなぜ起こる?
原因は、歯と歯ぐきの境目に溜まるプラーク(歯垢)です。プラークの中には数億個もの細菌が住み着いていて、それが歯ぐきに炎症を起こし、徐々に歯を支えている骨を溶かしていきます。
特に、歯と歯ぐきの間にできる「歯周ポケット」と呼ばれるすき間の中で細菌が増えると、奥の方まで炎症が広がり、骨の破壊が進んでしまいます。
早めの治療が、歯を守るカギ
歯周病は、進行するほど治療が大変になります。早めに対処するほど治療期間が短く済み、予後も安定しやすくなります。進行が浅い段階であれば、歯ぐきを切る外科処置を避け、ブルーラジカルが選択肢となるケースも増えます。
「最近、歯ぐきの調子が気になる」という方は、ぜひ一度、歯科医院で検査を受けてみてください。
歯周病治療法の比較
歯周病の治療法には、いくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
① うがい(洗口液など)
殺菌成分の入った洗口液(マウスウォッシュ)でうがいをする方法です。手軽に毎日できるセルフケアの代表格で、口の中の細菌を全体的に減らす効果が期待できます。
ただし、うがいで届くのは口の中の「表面」だけ。歯と歯ぐきの間の深い部分には、洗口液はほとんど届きません。日常のセルフケアとしては有効ですが、進行した歯周病の治療には限界があります。
② SRP(歯石除去)
SRP(エス・アール・ピー)は、「Scaling and Root Planing(スケーリング・ルートプレーニング)」の略で、歯石やプラークを取り除く処置のことです。歯周病治療の基本中の基本で、保険診療で受けられます。
歯科衛生士が専用の器具を使って、歯ぐきの中に隠れた歯石まで丁寧に取り除いていきます。歯周ポケットがそれほど深くないうちは、SRPだけで歯ぐきが引き締まり、症状が改善することも多いです。
ただし、ポケットが深くなると、SRPの器具が物理的に届きにくくなるという課題があります。深い部分の細菌が取りきれないと、治療をしてもまたぶり返してしまうことがあるのです。
③ ブルーラジカル

ブルーラジカルは、液体(過酸化水素)と光(青色光)の組み合わせで、歯ぐきの奥の細菌にアプローチする治療法です。
液体は、器具と違って歯周ポケットの奥にまで流れ込みます。さらに、SRPでは取り切れないバイオフィルム(細菌の膜)の中にも作用するように設計されています。
「SRPでは届きにくかった、その先」に対応できる新しい選択肢です。
3つのアプローチを比べると
※表は左右にスクロールして確認することができます。
| 治療法 | 主な役割 | 届く範囲 | 受け方 |
|---|---|---|---|
| うがい | 表面の細菌を減らす | 口の中の表面 | 毎日のセルフケア |
| SRP(歯石除去) | 歯石・プラークの除去 | 器具が届く範囲まで | 保険診療 |
| ブルーラジカル | 歯周ポケットの奥の細菌に作用 | 液体、光が届く深い部分まで | 自費診療 |
ブルーラジカルが、これまでの歯周病治療と違う理由
ブルーラジカルの最大の特徴は、「これまでの治療では届きにくかった場所に届く」こと。なぜそれが可能なのか、2つの視点から解説します。
1. 歯周ポケットの「奥」まで届く

歯周病が進行すると、歯と歯ぐきの間のすき間(歯周ポケット)がどんどん深くなっていきます。健康な人の歯周ポケットは2〜3mm程度ですが、進行すると6mmを超えることも。
SRPで使う器具は、歯科衛生士の技術がどれだけ高くても、深いポケットの底まで完全には届きにくいという物理的な限界があります。
ブルーラジカルでは、液体(過酸化水素)をポケットの中に注入します。液体は形を変えて隙間に入り込むため、器具が届かない深い部分にも行き渡ります。そこに青い光を当てることで、ポケットの奥に潜む細菌にアプローチできるのです。
2. バイオフィルム(細菌の膜)にも浸透する
歯周病菌は、口の中にバラバラに存在しているわけではありません。バイオフィルムと呼ばれる、ヌルヌルとした強固な膜状の集団を作って、歯や歯ぐきにくっついています。
身近な例で言うと、台所の排水口のヌメリやお風呂場の壁の汚れ。あれもバイオフィルムの一種です。表面をこすっても、すぐにまたヌメリが戻ってきますよね。歯周病菌のバイオフィルムも同じで、外側からの薬や水流では、内部の細菌までは届きにくいのです。
ブルーラジカルは、過酸化水素と青い光が化学反応を起こすことで、バイオフィルムの内部にまで作用するよう設計されています。膜の中に守られていた細菌にも、しっかりアプローチできるのです。
こんな方におすすめ
ブルーラジカルは、特に以下のような方に選ばれている治療法です。
SRP(歯石除去)を受けても、なかなか良くならない方
歯石を取ったのに、歯ぐきの腫れや出血が続いている方は、ポケットの奥に細菌が残っている可能性があります。
歯ぐきから血や膿が出る方
歯磨きのたびに出血する、歯ぐきを押すと膿が出る、といった症状は、進行した歯周病のサインです。
「歯ぐきを切る手術はしたくない」と感じている方
進行した歯周病ではフラップ手術(歯ぐきを切開する処置)が勧められることがあります。切らずに対応できる可能性のある選択肢として、ブルーラジカルを検討する価値があります。
PICK UP:ただし、骨造成などの外科処置と併用されることもあります。
メンテナンス通院中に、特定の部位が気になる方
定期検診の中で、「この部分だけ毎回出血する」という方。気になる部位だけピンポイントで治療することも可能です。
持病があり、外科処置を避けたい方
全身疾患をお持ちの方や、高齢で外科処置の負担が大きい方にとって、切らない選択肢は安心材料の一つです。
インプラント周囲の炎症が気になる方
インプラントの周りに起こる炎症(インプラント周囲炎)に対しても、選択肢となる可能性があります。
ブルーラジカルを安心して受けていただくために
ブルーラジカルは、薬事承認を取得した医療機器を使った治療法ですが、医療行為である以上、リスクや注意点も正しくお伝えしておきます。
治療を受けられない方
以下に該当する方は、ブルーラジカル治療を受けることができません。
- ペースメーカーをご使用中の方
- 無カタラーゼ症の方(過酸化水素を分解できない体質の方)
- 光過敏症の方(光に対して強い反応が出る方)
- 妊娠中の方
治療に伴う可能性のあること
術後の痛み
治療後に軽い痛みや違和感がある方もいらっしゃいますが、痛み止めで対応可能です。
上の奥歯では、事前に検査が必要な場合があります
上の奥歯(上顎臼歯部)を治療する際、まれに過酸化水素が上顎洞(鼻の横にある空洞)に流れ込む可能性があるため、事前にCT検査などを行う場合があります。
知っておいていただきたいこと
- 治療効果には個人差があります
- 歯石が大量に残っている場合は、先にSRPが必要になります
- 歯周ポケットが非常に深い場合は、効果が十分に得られないことがあります
- 症例によっては、外科処置が必要となる場合もあります
- 術後の毎日の歯磨き(プラークコントロール)が、効果を維持するためにとても重要です
治療の流れ
ブルーラジカル治療は、初診からメンテナンスまで以下の流れで進めます。
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STEP 1カウンセリング・歯周検査
お口の状態を詳しくチェックし、ブルーラジカルが適応かどうかを判断します。気になる症状や、これまでの治療歴もお聞かせください。
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STEP 2治療内容のご説明とお見積もり
検査結果をもとに、治療範囲・回数・費用を具体的にご提示します。ご納得いただいてから治療を開始します。
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STEP 3初期治療
歯石やプラークを丁寧に取り除き、目標のプラークコントロールの数値まで下げていきます。ブルーラジカルの効果を最大限に引き出すための準備です。
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STEP 4ブルーラジカル治療
麻酔を行ったうえで、歯周ポケット内に過酸化水素を注入し、青い光を照射します。1部位あたりの治療時間は約7分です。
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STEP 5術後の指導・メンテナンス
治療後の毎日のセルフケアが、効果を維持するうえでとても重要です。歯科衛生士が、磨き方や使う道具を丁寧にアドバイスします。
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STEP 6GBT・PMTC(定期メンテナンス)
治療後も、3〜6ヶ月ごとの定期検診にお越しいただきます。再発を防ぎ、健康な状態を長く保つためのフォローを続けます。
治療費について
カウンセリング・検査:22,000円税込
カウンセリングが30分、検査が60分です。
カウンセリング内容
「歯周病が進行して抜歯を勧められた」「歯茎の腫れや出血が治らない」「外科手術(フラップ手術)は避けたい」など、現在のお悩みや過去の治療歴を丁寧にヒアリングします。
検査内容
-デンタル写真
-パノラマレントゲン
-*必要あればCT(CTは別途11,000円税込です)
-歯周病精密検査
-口腔内細菌検査
ブルーラジカル
1歯あたり16,500円税込~
よくある質問
- Q痛みはありますか?
- A治療中は麻酔を行うため、強い痛みを感じることはほとんどありません。治療後に軽い痛みが出る方がいらっしゃいますが、痛み止めで対応可能です。
- Q治療時間はどれくらいかかりますか?
- Aブルーラジカル自体は、1部位あたり約7分です。前処置(SRP)や麻酔の時間を含めると、1回の来院で30分〜1時間程度を見込んでください。
- Q1回の治療で全部の歯ができますか?
- Aお口の状態と治療範囲によります。複数回に分けて治療する場合もありますので、カウンセリング時にご相談ください。
- QSRPだけではダメなのですか?
- A軽度〜中等度の歯周病なら、SRPだけで改善するケースも多くあります。SRP後もポケットの状態が改善しない場合に、ブルーラジカルが選択肢となります。
- Qインプラントを入れていますが、受けられますか?
- Aインプラント周囲の炎症(インプラント周囲炎)にも、選択肢となる可能性があります。お口全体の状態を診査した上で判断しますので、まずはご相談ください。
- Q他院で「歯ぐきを切る手術」を勧められましたが、ブルーラジカルで代わりにできますか?
- A症例によります。ブルーラジカルは進行した歯周病も対象ですが、歯石の状態やポケットの深さによっては、外科処置の方が適切な場合もあります。まずは検査の上で、最適な治療をご提案します。
- Q治療効果はどのくらい持続しますか?
- A治療後の毎日の歯磨き(セルフケア)と定期メンテナンスを継続いただくことが、効果を長持ちさせるカギです。逆に、ケアが不十分だと再発する可能性があります。

土日午前は9:30~13:30
土曜午後は15:00~17:00


