口腔内フローラを整えよう【院内報 2026年2月号】
2月22日は「猫の日」。数字の「2・2・2」が“にゃん・にゃん・にゃん”と読める語呂合わせから、猫好きの公募で広まった日本の記念日です。
「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫とともに喜びをかみしめる日」という思いも込められています。 実は猫の日は日本独自のもので、世界には8月8日の「世界猫の日(International Cat Day)」をはじめ、国や地域ごとに“猫の記念日”があります。世界中で猫が愛されている証拠ですね。
ここで猫のお口の豆知識。猫は私たち人間のような「虫歯」になりにくいといわれています。その理は、猫は本来肉食のため臼歯がなく、食べかすが残りにくいこと。
さらに、猫の唾液はアルカリ性のため、虫歯菌が生息しにくい環境であることも一因です。でも歯周病にはかかります。人にも猫にも移りますので、愛猫とのほおずりやキスは避けましょう。
一方で、残念ながら私たち人間は虫歯にも歯周病にも罹ります。毎日の歯磨き、定期的なクリーニングで、お口の健康を保ちましょう。

口腔内フローラを整えよう
近年、ヨーグルトのCMなどで、腸内に多くの細菌が花畑(フローラ)のようにひしめき合っている状態を指す「腸内フローラ」という言葉を耳にする機会が増えました。実は、私たちの口の中にも同じように無数の細菌が存在し、「口腔内フローラ(口内フローラ)」を形成しています。
プラーク(歯垢)1g(1円玉1枚と同じ重さ)の中には、約1,000億個の細菌が存在しています。その数は大腸(便)の細菌数とほとんど変わりがない数なのです。
お口の中は唾液による自浄作用などに支えられる一方で、乾燥や清掃不良などで環境が乱れやすい特徴があります。よく歯を磨く人の口腔内細菌数は約1,000~2,000億個ほどですが、ほとんど歯を磨かない人では約1兆個ともいわれています。
★どんな菌がいるの?
口腔内には700種類以上の細菌が生息し、主に虫歯の原因となる虫歯菌(ミュータンス菌など)、歯周病菌(ポルフィロモナス・ジンジバリス菌など)、善玉菌(ロイテリ菌、乳酸菌など)、日和見菌(カンジダ菌、ブドウ球菌など)に大別されます。
細菌たちは日々テリトリー争いをしています。善玉菌の割合が高いほど健康で、悪玉菌が多いほど健康上のトラブルを起こしやすくなります。日和見菌は「どっちつかず」の細菌であり、健康なときには悪さをしませんが、健康状態が悪くなると悪玉菌の味方につきはじめます。そのため、出来るだけ善玉菌を優勢なフローラにしていくことが大切になってきます。
口腔内フローラの整え方
・基本は歯磨き
口腔内細菌の感染を予防する方法として最も重要なのが、丁寧な歯磨きです。虫歯菌の住処であるプラークを丁寧に取り除きましょう。歯と歯の間は歯間ブラシやデンタルフロスも使用しましょう。
・口内を乾燥させない
唾液の分泌を促すために、よく噛んで食べるように心がけましょう。キシリトールガムを習慣化するのもおすすめです。また、こまめに水分をとりましょう。
・定期的なクリーニング
プラークは長期間除去されないままになると石灰化して歯石がたまってきます。歯石は歯磨きだけでは除去が難しくなるため、口腔内細菌がより繁殖する原因になります。3〜6ヶ月ごとなど定期的に歯科を受診して、歯石取りなどのクリーニングを受けるようにしましょう。
・ロイテリ乳酸菌ヨーグルトやタブレットを摂取する
最近では、スーパーやドラッグストアでも、口腔フローラを整える作用のある特別な乳酸菌「ロイテリ菌」が含まれるヨーグルトやタブレットが販売され、手軽に接種できるようになりました。
口腔内細菌が増え、歯周病などの炎症が続くと、お口のトラブルだけでなく全身の健康にも影響する可能性もあります。適切な口腔ケアによって口内フローラのバランスを整えましょう。

土日午前は9:30~13:30
土曜午後は15:00~17:00


